コベストロのポストコンシューマーリサイクル ポリカーボネート/ABS樹脂がトヨタ自動車のLEXUS ESの内装部品に採用
- 四社協働によりポストコンシューマーリサイクル材35%を含有する Bayblend® T85X R35 CQが新たな突破口を開く
- 高級自動車内装に求められる耐久性、表面品質、寸法安定性、成形加工性といった主要な性能要件を満たす
- トヨタ自動車株式会社、トヨタ自動車九州株式会社、小島プレス工業株式会社、そしてコベストロによる緊密な協業によって実現
コベストロは本日、ポストコンシューマーリサイクル(PCR)材入りポリカーボネート/ABS樹脂「Bayblend® T85X R35 CQ」がトヨタ自動車株式会社のLEXUS ESの内装部品に採用されたことを発表しました。この採用は自動車業界で使用される環境負荷低減材料の重要なマイルストーンであり、従来の石油化学由来材料と比較して地球温暖化係数(GWP)を25%削減します(社内計算による)。また当社のサーキュラーエコノミーソリューション「CQ」製品群の一部になります。自動車メーカー各社が自社の環境目標に向けて前進し、EUのELV規制のような進化する枠組みに備える中、本件は、品質を損なうことなくリサイクル材料の採用が広がる流れを示しています。
この成果は、トヨタ自動車株式会社、トヨタ自動車九州株式会社、部品サプライヤーである小島プレス工業株式会社、コベストロの協業の結果です。四社は緊密に連携し、品質基準を損なうことなく、リサイクル材料が全ての要求特性を満たすために包括的な試験と評価を実施しました。
PCR材入り樹脂を外観性の高いプレミアム内装部品へ適用することは、一般に技術ハードルが高く、多くの樹脂では意匠部品での使用が難しいとされてきました。しかし、当社の35%PCR材入りポリカーボネート/ABS樹脂Bayblend® T85X R35 CQがトヨタ自動車株式会社のLEXUS ESに採用された本件は、この課題が克服可能であることを示しており、プレミアム自動車の意匠部位における先進的な採用例の一つとなりました。
品質基準への適合
PCR原料を用いたBayblend® T85X R35 CQは、LEXUS ESの複数の内装部品で求められる品質仕様を満たしています。耐久性、外観品質、寸法安定性、加工性などの重要特性に適合し、塗装用途にも対応しながら既存の製造プロセスへ円滑に組み込めます。「今回の採用は、サーキュラーエコノミー由来の材料が自動車用途の要求水準を満たす事を証明する良い事例となっています」と、コベストロのトヨタグローバルアカウントマネージャー富樫史博は述べています。「開発プロセス全体を通じて小島プレス工業株式会社、トヨタ自動車株式会社、トヨタ自動車九州株式会社と緊密に連携することで、環境負荷低減への貢献と商品価値向上が両立できました。」
この材料は、材着用途から塗装部品まで、内外装の「人が見て触れる」意匠部位への適用が可能です。コベストロは、プラスチック業界で最も信頼性の高いポストコンシューマーリサイクルソースの一つを活用することで、一貫した品質と供給の信頼性を確保しています。また、グローバル生産拠点を生かして地域横断の安定供給を実現し、PCR材の採用拡大に伴う需要増にも対応できる体制を整えています。
サーキュラーエコノミーの推進
今回の採用は四社のサステナビリティ戦略が合致した成果になります。コベストロはサーキュラーエコノミーを戦略の柱と位置付け、関連製品群の拡充を続けています。トヨタグループは環境配慮と資源循環における業界の取り組みをリードしています。併せて、小島プレス工業株式会社及び小島グループは製造・サプライチェーン全体でサステナビリティを推し進め、循環型材料の採用と責任ある調達を牽引しています。
今回のBayblend® T85X R35 CQの採用は、ELV規制で想定される要件にも適合し、自動車業界における性能要件と規制要件を両立できる事を示しています。
今後の展望
コベストロは、サーキュラーエコノミー対応ソリューションの拡充を継続しています。最近上市したRシリーズの「RV」には、Car to Carへと循環するリサイクル材を使用したグレードが含まれ、第三者認証と、ヘッドランプなど使用済み車両由来材料に基づくトレーサビリティを備えています。これらの取り組みは、強まる環境要請と規制要件に直面する自動車業界の課題解決に資するものです。また、EUのELV規制が掲げる2032年リサイクル目標の達成に寄与します。グローバルな生産・供給網を生かし、コベストロはモビリティ分野の脱炭素と資源循環に貢献するとともに、製品品質を損なうことなく自動車メーカーの規制対応を支援します。
コベストロ社について
コベストロ社は、世界最大級の高機能性ポリマー材料の製造企業です。革新的な製品、プロセス、技術により、多くの分野でサステナビリティとQOL向上に貢献しています。当社はモビリティ、建築、生活、電気・電子分野などの主要産業において、世界中の顧客に製品を供給しています。また、当社の生産するポリマーは、スポーツ・レジャー、化粧品、通信、ヘルスケアなどの分野や、化学産業でも使用されています。
当社は「We will be fully circular」をビジョンに掲げ、2035年までの温室効果ガス排出実質ゼロ達成(スコープ1,2)を目指しています。また、2050年までにスコープ3の排出量において気候中立を実現する企業になることを計画しています。2025年度の売上高は約129億ユーロです。2025年末時点で、世界各地に46の生産拠点があり、約17,600人(フルタイム換算)の従業員が在籍しています。
将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、コベストロ社による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性があります。さまざまな既知または未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予想との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因にはコベストロのウェブサイト(www.covestro.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。コベストロは、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではありません。