コベストロ、中国で世界規模のMDI生産ラインの新設を計画、UAEでは新設プラントの可能性を調査

戦略的MDI投資計画

サマリー
  • 中国・コベストロ上海統合拠点に世界規模のMDI生産ラインを新設し、2030年頃の稼働開始を計画
  • TA'ZIZ(タジズ)およびFertiglobe(ファーティグローブ)との既存パートナーシップを基盤に、UAEで2つ目の世界規模MDI生産ラインの事業化可能性を調査
  • 両MDI生産ラインは、操業時の温室効果ガス排出量実質ゼロの実現を目指して設計
  • 成長する世界のMDI市場において、お客様の需要に応える信頼性の高い長期供給体制の構築を推進
  • 本プログラムは、戦略的投資家であるXRGとのパートナーシップの支援を受けて推進

コベストロは本日、世界市場におけるリーダーシップをさらに強化し、世界中のお客様への長期的かつ安定した供給体制を強化するための、MDIに関する戦略的投資プログラムを発表しました。本プログラムには、中国・コベストロ上海統合拠点に年産66万トンの新たなMDI生産ラインを建設する準備が含まれており、2030年頃の稼働開始を目指しています。また、アラブ首長国連邦(UAE)では、同規模のMDI製造設備について事業化可能性調査を実施しています。これら2つの取り組みは、世界のMDI市場におけるコベストロの長期的な成長戦略を反映したものです。本プロジェクトはXRGの支援を受けて推進されており、統合バリューチェーンの活用と地域をまたいだ供給体制の強靭化を可能にするXRGのグローバルな化学事業プラットフォームの強みを示すものとなっています。

世界的に拡大するMDI需要に対応

「今回の投資プログラムは、お客様へのコミットメントであると同時に、MDI市場における当社の長期的な成長に向けた明確な意思表明です。」と、コベストロ最高経営責任者(CEO)のマーカス・スタイレマンは述べています。「MDI需要は力強く持続的に拡大しており、同時に供給の信頼性に対する要求も高まっています。今回計画している投資により、当社は技術力と卓越したオペレーションを生かしながら、大規模な供給体制でお客様のニーズに応える能力を強化します。また、XRGによる長期的なコミットメントは、これらのプロジェクトを着実に実行するための強固な基盤となるとともに、統合バリューチェーンの活用、供給体制の強靭化、そしてグローバル市場での競争力強化を可能にします。」

ポリウレタン硬質フォームの主要原料であるMDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)の世界需要は、今後も拡大すると見込まれています。その背景には、建築・建設分野における省エネルギー型断熱材、家電分野における食品サプライチェーンの効率化やサステナビリティを目的とした設備更新、さらにスポーツ・ライフスタイル分野など、多様な用途での需要拡大があり、とりわけアジアおよび中東地域で高い成長が期待されています。

一方で、需要の伸びは生産能力の増強を上回ると予測されており、安定した大規模供給体制の重要性は一段と高まっています。コベストロは、欧州、アジア、北米に生産拠点を有する世界有数のMDIメーカーです。

中国:実証された卓越した運営力を基盤として

コベストロは、MDI生産ラインを新設することで中国の既存拠点を拡張する準備を進めています。MDI主要ユニットに加え、この投資には同拠点内で主要な中間体を製造するための上流設備および支援インフラが含まれており、一貫生産体制を構築します。この設備ではコベストロ独自のMDI AdiPテクノロジーを採用し、エネルギー消費量を大幅に削減します。全体として、新MDI生産ラインは温室効果ガス排出量(スコープ1および2)を実質ゼロで操業させるよう設計されています。

「コベストロ上海統合拠点は、高い信頼性と複雑なプロジェクトを遂行する確かな能力を兼ね備えています」と、コベストロ最高技術責任者(CTO)のトーステン・ドライアーは説明しています。「新MDI生産ラインは生産効率全体を向上させ、事業活動における気候中立達成に向けた当社の意欲を示すものです。これは、ドイツで工業規模での実証に成功した当社独自のAdiPテクノロジーによっても実現されます。」

UAE:戦略的なエコシステムの優位性を検証

アラブ首長国連邦で計画されている新たなMDI生産ラインの事業化可能性調査では、既に公表されているTA'ZIZおよびFertiglobeとのパートナーシップを基盤として、アル・ルワイス工業都市で形成が進む産業エコシステムとのシナジーを検証します。このような規模のグローバル市場向け生産拠点は、コベストロの「地産地消(local-for-local)」生産戦略を補完するとともに、世界中の顧客に対する供給の安定性を強化するものとなります。

今回の調査では、再生可能エネルギーへのアクセスや、塩素やアンモニアなどの主要原料の安定した現地調達を含む、TA'ZIZ化学コンプレックスの統合型産業基盤について評価します。投資が実施される場合は、上海プロジェクトで確立した設計・事業モデルを基盤として進められる予定です。

XRGがコベストロの成長戦略に戦略的視点を提供

これら2つの取り組みは、コベストロが規律ある投資判断のもと、持続可能な価値創出に注力しながら、世界のMDI市場における長期的な成長機会を追求するという方針を反映したものです。コベストロの戦略的投資家であるXRGは、この次の成長段階において、長期的な投資の視点とグローバルな事業基盤に関する知見を提供し、コベストロの次の成長ステージを支えます。

「中国で計画している生産能力の拡張とアラブ首長国連邦における事業化可能性調査は、供給体制の強靭化、競争力の向上、そして長期にわたるお客様への支援につながる機会を当社が追求していることを示すものです。」と、スタイレマンは付け加えました。

共通記事

コベストロ社について
コベストロ社は、世界最大級の高機能性ポリマー材料の製造企業です。革新的な製品、プロセス、技術により、多くの分野でサステナビリティとQOL向上に貢献しています。当社はモビリティ、建築、生活、電気・電子分野などの主要産業において、世界中の顧客に製品を供給しています。また、当社の生産するポリマーは、スポーツ・レジャー、化粧品、通信、ヘルスケアなどの分野や、化学産業でも使用されています。

当社は「We will be fully circular」をビジョンに掲げ、2035年までの温室効果ガス排出実質ゼロ達成(スコープ1,2)を目指しています。また、2050年までにスコープ3の排出量において気候中立を実現する企業になることを計画しています。2025年度の売上高は約129億ユーロです。2025年末時点で、世界各地に46の生産拠点があり、約17,600人(フルタイム換算)の従業員が在籍しています。

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements
このニュースリリースには、コベストロ社による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性があります。さまざまな既知または未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予想との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因にはコベストロのウェブサイト(www.covestro.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。コベストロは、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではありません。