コベストロ、日本特殊コーティングを完全子会社化

光ファイバー用コーティングという高成長市場におけるポジション強化

  • 合弁会社「日本特殊コーティング」のJSR保有分(30%)を取得
  • 製造と研究開発を含む日本での事業活動を今後も継続
  • 5G普及により大きな可能性を秘めた光ファイバー市場

2022年1月14日付けで、コベストロは、JSR株式会社(以下「JSR」)との合弁会社であった日本特殊コーティング株式会社(以下「JFC」)を完全子会社化しました。JFCは、筑波に本社を置く光ファイバー用コーティングのリーディングサプライヤーです。これまでJFC株式の70%をコベストロが、30%をJSRが保有していましたが、このたび、コベストロはJSR保有分である30%の株式を数百万ユーロで取得し、JFCを完全子会社化しました。

本株式取得により、光ファイバー用コーティングという高成長市場におけるコベストロのポジションがさらに強化されます。コベストロの塗料・接着剤事業部門の責任者であるThorsten Dreierは、「コベストロの塗料・接着剤事業は、光ファイバー用コーティング市場におけるポジションを確立していますが、JFCを完全子会社にすることで、より独立した事業展開が可能となりました。この市場は、特に今後の5G技術の普及により、飛躍的に成長する可能性を秘めています」と述べています。

JFCの紫外線硬化型の光ファイバー用コーティング材は、主に通信業界で使用されています。現在の大きな通信需要を受けて、固定およびモバイルネットワーク事業者の回線容量の需要が急上昇しています。そして、大容量のデータを確実に伝送できるようにするために、高性能の光ファイバーケーブルが必要となります。さらに、5G技術の普及が進んでいることも、需要増加の要因となっています。新しいモバイル通信規格の性能を十分に発揮するために、携帯電話基地局は光ファイバーケーブルを介してネットワークに接続されています。

コベストロジャパン社長の米丸公康は、「日本は、世界の光ファイバー市場において重要な役割を担っています。JSR株式会社の長年にわたるサポートもあり、JFCは確固たるポジションを築いてきました。コベストロのグローバルネットワークも活用して、JFCはさらに成長して参ります。また、今回の株式取得は、日本市場に対するコベストロの明確なコミットメントでもあります」と述べています。

2021年4月、コベストロは、蘭DSM社のレジンズ&ファンクショナルマテリアルズ事業買収の一環として、JFC株式の70%をすでに取得していました。一方で、JSRが他の戦略的事業分野にシフトしたことに伴い、数年前からJFCでは独立したオペレーションに向けた準備が始まっていました。なお、JFCの事業拠点に変更はなく、今後も製造は筑波工場で、研究開発は神奈川研究開発センターで続けられます。JFCの従業員数(正社員・契約社員)は合計で約65名です。



日本特殊コーティング株式会社について

日本特殊コーティング株式会社はDesoto(DSMの前身)とJSRの出資比率50:50の合弁会社として1982年に設立されました。1990年にDSMがDesotoを買収し、2016年には株式保有率を70%に引き上げました。

JSR株式会社について

JSR株式会社は、半導体を含むデジタルソリューションならびにライフサイエンス市場に重点を置いた、研究を重視する多国籍企業です。東京に本社を置く同社は、アジア、ヨーロッパ、米国に事業拠点やオフィスを構えています。顧客中心のアプローチにより、世界の先端産業に価値を提供するためのイノベーションを推進しながら、企業提携を活用して持続可能性とレジリエンスを追求しています。

コベストロ社について

コベストロ社は2020年売上高が107億ユーロの世界最大のポリマー製造企業のひとつです。主たる活動分野は、高機能ポリマー材料の生産、および日常生活の多くの分野で使用されている製品の革新的ソリューションの開発であり、サーキュラーエコノミーにコミットしています。主要な顧客は、自動車、建築、木材加工や家具、電気・電子、スポーツ・レジャー、コスメティック、ヘルスケア、そして化学の各産業です。コベストロ社は、世界中の33拠点に生産施設があり、社員数は2020年末で約16,500人です。詳しくはこちらをご覧ください。
www.covestro.jp, Twitter: https://twitter.com/covestro


【この件に関するお問い合わせ先】
コベストロジャパン株式会社
〒105-0011 東京都港区芝公園1-7-6 KDX浜松町プレイス3F
広報部 大槻 Tel:03-6403-9100 / Fax:03-3436-1540



このプレスリリースは1月18日にドイツ・コベストロ社が発表したものを日本語に翻訳したもので、報道関係者各位へ参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。原文はwww.covestro.comをご参照ください。

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、コベストロ社による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている可能性があります。さまざまな既知または未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因にはコベストロのウェブサイト(www.covestro.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。コベストロは、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではありません。

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